新たな1着を着るのか、それとも長年愛用している1着を着るのか。ようはその選んだアウターは、この冬のスタイルを象徴するものになる。そこで確固たるスタイルを持つクリエイターたちに聞いた、今着たい1着。
友人のお店で見たときに気に入ったんだよね。特にこの赤色がいいなって
「MA-1って昔は嫌いだったんだよ。バックパッカーのころからスリフトショップで安モノを買ったりしていたけど、映画『トップガン』のせいで、日本のなよっとした大学生がMA-1を腰高に合わせてて心底うんざりしたね」。かつて自身が抱いていたMA-1への印象を語ってくれた訓市さん。しかしそんな想いも歳を重ねていく中で変化していったという。「それからハードコアの人たちがMA-1をクールに着こなしている姿を見て、『これならかっこいいな』って思えるようになったんだ。それで最近べべちゃんのお店でこの1着を見たときに気に入ったんだよね。特にこの赤色がいいなって。やっぱりその人自身がオトコとしてカッコよくなかったら誰もその服に憧れないでしょ? いいオトコだったら何着ててもよく見えるし、その逆も然り。何を着るかよりもそれが大事だと思うよ」。
photo:Tetsuo Kashiwada(KiKi) text:Yuho Nomura