CULTURE

バンドマン視点で贈る、観光ガイドブックには載らない街のカルチャーガイド 第3回

KONCOS古川太一のTrippin' 第3回・北海道(帯広)

バンドマンは、バンドワゴンに乗って全国各地でライヴを行う。ってことは、その土地土地でいろいろなヒトやモノに出会っている。その街に住んでいる人しか知らないようなことに触れているってこと。その街にはどんなバンドがいて、どんなカルチャーがあるのか。バンド、KONCOSの古川太一が、ライヴを通して出会った各地のカルチャーを紹介していきます。text:古川太一(KONCOS)

札幌のような都会じゃないけど、僕が生まれ育った場所で、音楽を始めた街が、今回紹介する帯広です。そう、北海道の中でも決して大きな街じゃないんだけど、しっかりとカルチャーが根付いている街。この街を離れてもう10年以上経つんだけど、帯広の音楽は僕がいたころから変わらず続いていて、いいバンドがいて、新しい音楽やカルチャーが生まれています。しかも最近は、ライヴハウス、クラブ、バンドにヒップホップといったジャンルの垣根を越えて、地元の人たちが繋がって面白いことを企画している。まるで東京のアンダーグラウンドの縮図みたいな感じなのかな。若い人が循環しているんです。だから帰る度に新しい刺激をもらってます。ちなみに食べ物はびっくりするくらい美味しいので(なかでも野菜や乳製品。特にチーズ!)、絶対楽しめますよ。

LIVE HOUSE/CLUB/STUDIO 音楽の原点であり、青春時代から今もお世話になっている場所たち


Studio Rest 帯広と言えばのこのスタジオはex.Riddim Saunterを始めるより前に、僕とヒロシ(KONCOS)が高校時代に人生で初めてライヴをした場所なんです。KONCOSは今でもここでライヴしてます。

Mop Tops 高校のころ僕が働いてCD屋さん(今はないです)の隣りに位置する、楽器屋兼スタジオ。この前10年ぶりくらいにKONCOSで練習したのは感慨深いです。

BOARS 今年名前が変わったんですが老舗のクラブで、HIP-HOPやHOUSEのパーティが開催されています。今でも年に1回は必ず、DJをさせてもらってます。大切な場所ですね。

SHOP 道内から全国へ。カルチャーを発信するショップ

THE YARD 普段はカフェなんですけど、道内のいろんなショップとリンクして新しいカルチャーを発信する”ローカルズ”も企画してます。僕も仲の良い東京のお店とも繋がっていて面白いことになってます。

INTERPLAY 20代前半からの付き合いのあるセレクトショップ。ストリートブランドを取り扱っているのですが、僕の洋服もたまに売っていたりします。帯広のクラブシーンとも繋がってるんです。

FOOD 帯広のソウルフードと日本一好きな喫茶店

みどり食堂 北海道と言えばジンギスカンは有名だけど、帯広では道内でも珍しい味噌味のタレでホルモンと一緒に、専用の鉄板で焼くスタイルもある。帯広の大衆メシと言ってしまってもいいかも。

ジンギスカン(味噌味) 500円

珈琲きんぐ 「Studio Rest」でリハをして、帰りは「珈琲きんぐ」でご飯をっていうのが帯広ローカルの定番。マスターひとりでずっと切り盛りしている、僕が日本一好きな喫茶店です。

ブレンドコーヒー 350円

BAND/MC 若い人も混ざって新しい音が生まれている帯広の音楽シーン

「BOARS」で毎月開催されている、ヴァイナルレコードオンリーのイベント”INNOCENCE”が今年で10周年を迎えた。クラブもライヴハウスもジャンル関係なくミックスされていてみんなで新しいことにチャレンジしている。この写真たちは、帯広のバンド、toiletが企画したイベント(KONCOSも参加)で、バンドからMCまで揃いました。

toilet/REAL SHOCKS MATTER

A Quiet Evening/INQ.

古川太一 profile

東京・下北沢のライヴハウス「SHELTER」を中心に活動中の3ピースバンド、KONCOSのキーボード担当。バンドの他にも、DJとしての顔も持つ。KONCOSの情報は、koncos. net 、個人の近況は、@taichifurukawa(Instagram)まで。

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