この度、KOMIYAMA TOKYO G は KENSEI YABUNO の新作個展『Untitled Ⅱ』を開催。
昨年開催された『Untitled』に続く、2 回目となる本展では、9 点の立体作品に加え、36 点ほどの新作ドローイングを発表する予定。YABUNO の代表作ともいえる黒と白の立体作品は、架空の生き物のように増殖を続け、本展では“MOSS”のような色をまとい出現。YABUNO が「着色することで自分の境界線を拡張できることを知った」と語るように、彼の手法は本展でさらなる拡がりを見せる。
2000 年代から作家活動をスタートし、初期作品では布にミシンで絵を、そしてドローイング、ペインティング、スカルプチャーと、さまざまな素材を扱い、表現を続けてきた KENSEI YABUNO。本展で発表されるドローイング作品は、チャコールで描かれたモチーフと曖昧な色彩が調和し、独自の世界を構成。画面の中に物語が存在しているようでありながらも、決して読み解くことはできない。その不確実性、どこか反抗的なアティチュードが YABUNO の魅力と言えるのかもしれない。
「オルタナティブ、インディペンデント、音楽、映画、U.S.-TOY、ファッション、DIY を信じてきた自分の末路のような作品」と本人が話すように、YABUNO の作品はどこか 90 年代の退廃的なカルチャーを想い起こさせる。そして、丁寧に作られた立体作品と予測不能な平面作品は、対比するように見えながらも、親密な関係があると言えるのかもしれない。「寝ている時と寝ていない時のように、真逆のものが交差することが、今そして未来の僕にとって重要なことなのです」。
プリミティブに昇華される KENSEI YABUNO の作品群を見に行ってみては!?
CULTURE
- 作家プロフィール
KENSEI YABUNO
1975 年、北海道生まれ。イギリスの Camberwell College of Arts で Fine Art を専攻。limart、THE LAST GALLERY、新宿伊勢丹などでペインティング、立体作品を発表。『アイデア』や『vice』、『DAZED & CONFUSED』など国内外の雑誌にも作品を提供する。また、COMME des GARÇONS の2011 年春夏ウィメンズコレクションに、作品がテキスタイルとして採用された。最近の展示に、写真家 大沼茂一との二人展『WHY YOU』(2019 年/HYSTERIC GLAMOUR SHIBUYA)、個展『Untitled』(2022 年/KOMIYAMA TOKYO G)がある。
- 開催概要
KENSEI YABUNO
『Untitled Ⅱ』
2023 年 11 月 17 日(金)- 26 日(日)
KOMIYAMA TOKYO G
12:00~17:30(日曜・祝)
12:00~18:30(平日・土曜)
火曜日・水曜日 休業