トイ・ストーリー/ランディ・ニューマン「君はともだち(You've Got A Friend In Me)」

ロック、ジャズ、ヒップホップなどの音楽や映画。〝男〟を感じるものを常に好いてきた高岩 遼のフェイバリットな映画とそれにまつわる音楽を、〝高岩流の男の美学〟として紹介していきます。文章・絵:高岩 遼


連載第3回目は、ディズニー映画『トイ・ストーリー』を紹介するぞ! おぉ、これは荷が重い執筆だ……。タイプライターが進まないぜ。そうとも、体にインクを入れちまうほど、このアニメに人生までも左右されている高岩 遼だったりする。世間の俺のイメージとは少しギャップがあるみたいだけど、男はギャップでしょう。この連載は男が観るべき映画を紹介してる。「おいおい、オママゴトはよしてくれよ」なんてひねりのない男子はきっとモテないぜ? 下着から違う”できるオトコ”にぜひお勧めしたい1本です『トイ・ストーリー』。ちなみに、みなさんは『トイ・ストーリー』のキャラクターだと、ウッデイ派? それともバズ派? 俺はもちろんシド・フィリップス派(笑)。だって、アンディみたいにおもちゃ界から神のように崇め奉られるガキはそんないないハズだぜ。”モノのありがたみ”は実はクソガキから学べたりする。あとスケボーもね。

 

音楽の話。シリーズをとおしたメインテーマ「君はともだち(You’ve Got A Friend In Me )」は兎にも角にもワンダフォー! 知らない人はとりあえず聴くべ。まずは日本語版で聴いてみてよ。さて、誰が唄っているでしょうか? そう実はね、あのダイヤモンド☆ユカイ氏がシンガソングしているんだね。唄うめぇなぁ~。意外と知らない人多いよねこの事実。(某テレビ番組でユカイ氏が出てきたとき、馬鹿にする共演者に俺は腹を立てたよ! ’80年代に一世風靡したあのRED WARRIORSのヴォーカルだよ? 俺は日本を代表するロックスターのひとりだと思うね)作曲はランディ・ニューマン。ピクサーの音楽ってどこか似てるっぽくね? と感じていたあんたは勘が鋭い。他に『バグズ・ライフ』とか『モンスターズ・インク』、あと『カーズ』もそう、ランディ・ニューマン。ピアノ弾き語りのシンガーソングライターで『モンスターズ・インク』の「君がいないと」でアカデミー大賞。こちらも素晴らしいけどさ、俺はやっぱ”ともだち”かな。

 

♪You’ve got a friend in me
♪You’ve got a friend in me
♪When the road looks rough ahead
♪And you’re miles and miles
♪From your nice warm bed
♪You just remember what your old pal said
♪Boy, you’ve got a friend in me
♪Yeah, you’ve got a friend in me
俺がついてるぜ
俺がついてるぜ
辛いことばかりでも
君はくじけちゃだめだよ
思い出せよ 友達を
君のすぐそばに
いつも俺がいる

 

持つべきものはブラザーだぜメーン。そばにいるぜメーン。こう言いあえる男たちって格好イイよね。響きは……そうだなぁ、ジャズ? というかラグタイム。いやブルース? そんな感じだけど、しっかりと西部のサボテンの香りもするマジックがこの曲には起きているんだよな。これはランディ・ニューマン独特の音色でしょうな。素晴らしい。数多くの映画音楽で世界に夢と希望を与え続けているランディ・ニューマンなんだけど、彼のソロワークはなかなか”KEEP IT REAL”な感じでさ。肌の色や体形のこととかを隠された皮肉でおちょくって、”現実”ってもんを見せてくる作品が多いんだよね。なんかボブ・ディラン的な。

 

まぁでもさ、おバカな夢を常に抱いてないと男は廃れちまうよな~。おもちゃたちはきっと喋るし、12月にサンタはやってくる。あの娘はきっと僕のこと好きだし、この宝くじは絶対当たってる。そうとも! ふぅ。『トイ・ストーリー』で紹介したい名曲やネタはまだまだあるので、 1発ハーフタイムを設けることにするよ。再び無限の彼方で会おう、諸君。では!