KONCOS古川太一のTrippin' 第1回・岡山
バンドマンは、バンドワゴンに乗って全国各地でライヴを行う。ってことは、その土地土地でいろいろなヒトやモノに出会っている。その街に住んでいる人しか知らないようなことに触れているってこと。その街にはどんなバンドがいて、どんなカルチャーがあるのか。バンド、KONCOSの古川太一が、ライヴを通して出会った各地のカルチャーを紹介していきます。text:古川太一(KONCOS)
連載第1回目ということで、僕がこの連載でやりたいことを説明したいと思います。僕がメンバーのKONCOSはバンドです。そしてバンドは、自分たちで車を運転し全国各地にあるライヴハウスに行ってライヴをしています。だからこれまでに、日本47都道府県ツアーや日本100カ所ツアーと全国各地を回ってライヴをしてきて、その街に住むバンドマンやお客さんたちと出会い、そこでその街のカルチャーに触れてきました。そこで気づいたのは、本屋さんに売ってるような観光ガイドブックには載っていないカルチャーがあるということ。例えばとある街に、その地域にしかないチェーン店があったり、その土地だけのメニューがあったりする。地元の人がライヴハウスに行く前には、必ず寄るような街のレコード屋さんがある。ライヴ後の打ち上げに使う居酒屋では、ならではの料理やお酒がある、とか。そんな住んでいる人には当たり前のことで気付いていないことには、実は発見があるんです。そう、僕が高校生のころに地元のライヴハウスへ通っていたときを思い出したというか。そんなバンドマンならではの出会いと視点で見えた、ライヴハウスを中心としたその土地のカルチャーをこの連載ではピックアップしていこうと思います。
でも僕は普段は東京に住んでいて、KONCOSは東京のライヴハウスをメインに活動しているバンドです。地方で出会った素敵なバンドも、東京に呼んでライヴイベントも企画しています。言ってしまえば、地方での刺激を東京で少しでも還元できたらいいなと思っています。なのでこの連載で興味を持ってくれたなら、ぜひ東京でのKONCOSのライヴを観に来てください。