5月11日、12日、世界最大級のダンスミュージック・フェスティバル【EDC JAPAN 2019】が千葉・幕張で開催され2日間で8万人が来場した。
絶好のフェス日和と言える天気に恵まれた1日目の11日(土)に、LA 最大規模のHARD SUMMER FESTIVALを手がけるHARDが手掛けるベースミュージックを中心としたダンスミュージックやヒップホップに特化したステージであるHARD PRESENTS cosmicBEACHステージに登場したAwich×kZm。
次世代HIP HOP集団としてシーンで最注目を集めるYENTOWNに所属する両者が、Special Massive Friendsと銘打った特別編成でのジョイントライブを行うということで、客席は開演前から多くのヘッズで埋め尽くされた。
ライブはAwichの代表曲である“Remember/Awich”でスタート。「EDC飛びまーす!」というMCともに客席は、初っ端から最高潮に。続いてkZmが“Wolves/kZm”のイントロで登場、アブストラクトなトラックの上で、クールに客席を煽る。
「NEW SHITやります」というkZmのMCとともに、同じYENTOWN所属のラッパー、PETZが登場。初披露となるPETZの楽曲“Chome Hearts feat, kZm/PETZ”をプレイ。
続けて“Move Way/Awich”、“Rari-狂-/kZm”を続けて投下し、客席を更に湧き立たせる。
更に「東京からボスを呼んできたよ!」というAwichのMCとともに“Boss Rum Dem feat, Akane、Awich/Kojoe”を披露。Kojoe、Akane、Awichという強烈な個性を持つ三者がステージ上で揃う貴重な機会に、この日最大の歓声が沸き立った。
「この曲のルールねー!」というkZmの好戦的なMCとともにプレイされた“Wangan/kZm”では、EDM主体のフェスティバルではほぼ見られないサークルモッシュが巻き起こる。その異様な盛り上がりを象徴するか如く、大量の砂ぼこりが会場を包む。
“紙飛行機”、“Emotion Chaki Zulu Remix/kZm”でチルアウトな空気を演出したのち、Awichが亡き夫への思いを綴った“Ashes/Awich”を披露。「彼の死から学んだのは、人生は短いということ。だから残された時間で、やりたいことを精一杯やります」という彼女の言葉は、享楽的な雰囲気が強いこのフェスティバルにあって、ある意味でのハイライトだったように思う。
続いて「俺も大事な友達に向けて歌った曲があります」と“Yuki Nakajo/kZm”が披露された。CreativeDrugStoreのVaVaが手掛ける静謐なトラックに、友人への想いが乗せられる、この美しい楽曲に、会場は静かな感動に包まれる。
「こっちはリスク抱えて、やりたいことをやってるのに、グチグチ文句言ってくる奴がいたら、こう言ってやりましょう!」という男勝りなMCから披露されたのは、 “WHORU?/Awich”。続いて披露されたクラブバンガー“Nebuta feat, kZm/Awich”とともに、客席は再び最高潮の盛り上がりを見せる。
「残り2曲だよー」というMCに続いて“Love Me Up/Awich”、“Dream Chaser feat, BIM/kZm”が披露された。kZmの盟友であるBIMを迎えた大団円では、YENTOWNやYouthQuakeのメンバーなどがステージに乱入し、巨大なMOBBを形成。彼ららしい幕引きとなった。
3回目の開催となるEDC Japanにおいて、Futureを筆頭としたHIPHOPアクトがブッキングされたことは非常に意義深いことであり、同時に日本の次世代のHIPHOPアクトとしてフックアップされたであろう彼らが、Future と同じステージに立ち、更に超満員の観客を動員したということは、ガラパゴス化が叫ばれる日本の音楽シーンにあって、新しい時代の萌芽とも言える出来事だったと言えるだろう。
その他、EDC Japan 2019のオールエリアでのイベントレポートも近日掲載予定!こうご期待!