GIRLS

楽しい雪山トリップのための雪道運転お役立ちメモ

各地で大雪が降り、ゲレンデシーズン真っ只中。最近は鳥取の記録的な大雪による車の立ち往生がニュースとなり話題に。アクティブな女子たちはガールズだけのスノートリップも予定しているのでは!? 雪山初級者も上級者も、メンズもガールズにも目を通してほしい、雪山カートリップに関する、あれこれメモ。

photo: Takashi Akiyama text: Natsuko Matsumura model: Ruriko Ishikawa

TO DOリスト出発前にこれはやっておこう!

スタッドレス装着
雪道の上でチェーンを装着するのはかなり重労働(とくに女子にとっては)なので、スタッドレスタイヤを装着するのが◎。ちょっと高額だけど、自分とみんなの命を守るためにも、必ず準備をしよう。

スノーブラシを車載
そのとき雪が降っていなくても、滑り終わって帰ってきたら車体に雪がこんもり! なんてことはよくある話。車に積もった雪をきちんと落とすために、 スノーブラシは必須アイテム。

スコップを車載
いざというとき、あるのとないのとでは大違いなのがスコップ。万が一スタックしてしまったときには本当に重宝するアイテム! 安価なものでも構わないので車載しておこう。

冬用ワイパー装着
雪国で通常のワイパーを使用していると、フロントガラスの雪や氷が上手く拭き取れず、視界が悪くなったり、ワイパーが凍ってしまうことも。事前に冬用ワイパーに交換しておこう。

トリップでありがちなトラブルリスト

スリップ
雪道運転で一番恐いのが、大事故に繋がりかねないスリップ。

スタック
場合によっては何時間も足止めをくらってしまう……スタック。

バッテリーが上がった
気温が低いエリアに行くと、突然エンジンがかからなくなるという事態。

サイドブレーキやドアの凍結
関東圏ではありえない……、車の一部が寒さによって凍ってしまう現象。

睡魔に襲われる
無理な長時間運転が思わぬ事態に。仮眠時の車中泊でも危険が待ち受けている。

カギを紛失
キーがなくては何もできない! あたふたせず、迅速な対応が……カギ!?

知っておきたい大事な知識!

TO DOリストをしっかり準備したら、次は緊急事態に備えた心の準備と、いざというときに役立つ大事な知識を頭のなかに入れておこう!

<スリップ>
スリップしてからじゃ遅い! スリップしない運転をしよう!!

スリップとは、雪道でタイヤが路面にグリップしなくなり、車の制御が不能になってしまう状態をいう。スリップしてしまってからは、いくらハンドルを切ろうがブレー キを踏もうが対処できない状態で、前の車両に突っ込んだり雪壁に衝突するなど、 重大事故にも繋がる非常に危険なアクシデント。スリップしてしまってからではもうどうしようもないので、スリップしないための運転を心がけることが重要! まず、急発進、急ブレーキ、急ハンドルなど、「急」のつく行為はスリップの原因となるので絶対に避けること。また、カーブ中のブレーキもスリップしやすいので要注意。下り坂ではエンジンブレーキを使うことも覚えておくといい。TO DOリストにもあった、スタッドレスタイヤを装着することはスリップしないための準備なのでお忘れなく。

<スタック>
まずは慌てず状況確認! 最終手段はロードサービス!!

雪や悪路にタイヤが埋まってしまい、身動きがとれなくなるのがスタック。スタックといってもさまざまな状況が考えられるので、あれ? 埋まった? と思ったら、まずは車から降りて状況確認をすること。スタックし ている状態で、むやみにアクセルを踏んだ りハンドルを動かしていると、余計救出困難になるので気をつけよう。タイヤが雪面に接地していて、さほど深く埋まっていない場合は、前進と後退を小刻みに繰り返し、徐々に降り幅を増やして惰性をつけて脱出を試みてみよう。タイヤが空回りしているようだったら、スコップで雪を除雪し、タイヤと雪面を接地させ、固めてから先ほどの方法を試してみること。それでもダメな場合は、ほかの車に牽引してもらうか、ロードサービスを呼ぶしかない。牽引ロープを車載していると、早めの救出が可能に。

<バッテリーが上がった>
出発前に点検&メンテナンス! ブースターケーブルが救世主に!!

バッテリー液の温度が下がると、バッテ リーの機能が極端に低下する。つまり、気温の低いエリアに行くことだけで、エンジンがかかりにくくなってしまうのだ。そんな事態を避けるためには、まず、点検とメンテナンスが必要。寒冷地へ出かける前に、 バッテリーの電圧が十分か、バッテリー液は十分かを確認しておこう。また、停車状態でのライトや室内灯の点灯はバッテリー上がりの原因となるので十分注意しよう。 エンジンをかけようとして「カチカチカチカ チ」と聞き慣れない音がしたら、これはバッテリーが上がったサイン。こうなったら、ほかの車から電気を一時的に分けてもらうかロードサービスを呼ぶしかないので、不意のバッテリー上がりに備え、すぐに電力を分けてもらえるように、ブースターケーブルを常備しておくこともオススメ。

<サイドブレーキやドアの凍結>
寒冷地ではよくあること! 凍結は溶かせば解決!!

寒冷地へ行くと、車体のいろいろなものが凍結してしまう。外から見えないのでちょっとわかりにくいけれど、一番危ないのがサイドブレーキ。実は凍結してても車を動かせてしまうが、そのままにしておくと 突如スピンしたり大事故へと繋がるので要注意。サイドブレーキはかけずに駐車することと、もし凍結した場合は無理に動かさず、お湯で溶かすかロードサービスを呼ぶこと。また、ドアが凍って開かないという事例もよくある。そんなときは、まずすべてのドアが開かないのかを確認し、後部座席やバックドア、どこからか乗車できるなら、エンジンをかけて車を温めればOK。車に乗り込めなくとも、エンジンスターター 搭載なら、エンジンをかけてしばらく待機。 それができない場合は、ぬるま湯で溶かすか、解氷スプレーを持っている人を探そう!

<睡魔に襲われる>
運転は交代制が理想! 仮眠時のアイドリングも要注意!!

ゲレンデへの道のりは、首都圏からだと片道2.3時間となかなかの長距離運転。ライディング後の疲れた身体での運転や前 夜出発などは、集中力が切れたり睡魔との戦いになることが多いので心しておこう。運転できるメンバーを事前に確認し交代制に しておくのが一番理想だが、運転できるメンバーがいない場合、睡魔が襲ったら無理せず早めに休息を取るように。早くゲレンデ に着きたい! 早く帰りたい! という気持ちはわかるが、同乗者全員の命を預かっているのだから無理は禁物。また、車内で仮眠を取る場合も注意が必要。降雪時にアイド リングしたまま眠ってしまうと、気づかぬうちにマフラーの排気口が雪で塞がれ、車内に一酸化炭素が充満する恐れがある。一酸化炭素は無臭で気がつきにくいので非常に危険。実際に死亡事故が何件もある。

<カギを紛失>
慌てるなかれ! ゲレンデサイドの力を借りよう!!

スノーボードを思いっきり楽しみ清々しい 気持ちで車に戻ったのに……あれ? カギがない。メンバー全員そうはく。なんて事態は意外とよくある。まずは失くさないように 細心の注意を払うのが鉄則だが、もし失くしてしまった場合、慌てずもう一度身辺をよく探そう。そして、よく思い出すこと。レストルームに置いたかも? トイレで一旦取り出した? まったく手がかりがないようなら、 自力でゲレンデ内を探しても見つかる確率は低いので、ゲレンデのインフォメーション カウンターなどへ行って事情を説明してみるといい。ゲレンデでは、営業終了後にパトロールがコースを回るので、その際に注意して見てくれているかもしれないし、レストハウスなどの片付け中に発見されるかもしれない。それでも見つからない場合は、 ロードサービスへ連絡して解決を待とう。

RELATED POST

TOP