In The Streets of Indonesia
インドネシアとスケートボード。僕らには想像がつかないこのシーンで起こっていること。知れば知るほど、このストリートカルチャー、とりわけスケートボード文化というものに固定概念や先入観が不要なものだと実感する。現地では今、一体何が起こっているのか。フォトグラファーのMIYU FUKADAが彼らを追った記録。
情熱と暑さの狭間 フィルムカメラで捉えた中指写真の前後ストーリー
以前ジョグジャカルタで会ったスケーター、アリスとバリで再会することになった。ジリジリする日差しの中、バリの中心部クタからスクーターを20分ほど走らせる。途中のコンビニで水も忘れずに調達。まとわりつくような空気を切りながら、目的地のスケートパーク「Globe Bowl 」へと向った。
到着してすぐに、すでにパークに着いていたローカルスケーターたちと合流。開始10分ほどで早くもみんな汗だくになっていた。強い日差し&多湿の中のスケートはかなりの体力を消耗させるのが、レンズ越しにもヒシヒシと伝わってくる。
さらに20分もすれば、誰からともなくTシャツを脱ぎ上半身裸でスケートをしだす。日本同様、ここバリでもお馴染みの光景だ。自分はできるだけ邪魔にならないようにボウルの中で待機して、代わる代わる滑ってくる彼らを必死にカメラで追っていた。
そんな時に、いきなり例のアリスが汗に滑って目の前に転げ落ちてきた。すかさずカメラを構えると笑いながら中指を立てた彼。フィルムカメラを使用している都合上、その場ですぐに確認することはできなかったけど、現像が特に楽しみだった1枚。